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  芋焼酎紀行  
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第7回
見学者
今 期の製造時期を振り返って、
驚いたことがありました。それは見学者が多かったことですね。
去年に比べると、約2倍の60名程が製造工程の見学をされました。(特に芋の洗い、選別、芋仕込み作業に皆さん興味を持たれていました。)遠くは北海道、青森の酒屋さん、近くは県内の酒屋さん等全国津々浦々から来られましたね。見学者の約5割が酒屋さん、4割が飲食店の経営者、1割が一般の消費者の方でした。(ちなみに一番多かった地域は関東でした。)
あ る日、
関東からの見学者にこっそり聞いて見たんですよ。『どうして蔵元を見学されるのですか』って。そしたらこんな返事が返ってきました。
「蔵元を見ることでどんなところで、どんな人が造っているのか見てみたい。」
「蔵元の姿勢だってわかる。」
《姿勢ってなんだろう?》 自分なりに考えてみると、最近の市場は、こだわりの焼酎かそうでない焼酎(レギュラー商品)の大きく2つに分類されています。こだわりの焼酎とは、蔵が麹菌※1や酵母※2を変えたり原料米にこだわったりと、レギュラー商品とは完全に区別して造っているものを言います。そのような造りをすることで、我社は他の蔵とは違うやり方で焼酎を造っているのだと言うこだわりと自信がその蔵の姿勢と評価されるのではないでしょうか。
※1 麹菌とは?
焼酎豆知識→
焼酎豆知識→
こんなことから最近の焼酎ブームって来てるのかなって思います。北海道、東北から飛行機に乗り継いで鹿児島まで、はたまた大隅半島の鹿屋までお金使って来て頂いて約20分~30分見学されて帰られる訳ですから、案内する私としたらホントに恐縮しますヨ。逆に私共としたら、いい物を造らないと次回会う時には顔向けできないですよね!。

さ てさて、
今年は一般の消費者の見学者も多数来られましたが、その中で、4人組のうら若き女性(関東1名、関西3名)が蔵を訪れました。そのグループの名は、何と『芋っ子倶楽部』。関西に本部があって、関東、関西に約30名の女性だけの芋焼酎好きの倶楽部だそうです。毎月例会を開いて芋焼酎の普及に努められているそうなんですが(ホント)すごいって思います。
自分たちはプレミアムの付く焼酎はいらない。いつでも買えてワイワイ楽しく飲める、そしていろんな焼酎を飲みたい。うまい焼酎を飲むぞ。発掘するぞ。そんなかわいい女性達でした。
焼 酎の造りに携わっていて、
たくさんの人と出会って『焼酎に対する気持ち、思い』を聞いてうまい焼酎を造りたいですし、そんな出会いを大事にしたい、そう思います。
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※1 麹菌とは? ※2 酵母とは?
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